痔ろうの原因となる穴を原発口、感染を持続させるもとになる部位を原発巣、皮膚開口部を二次口と呼びます。
皮膚に開口部を持たない痔ろうも少なくありません。8 割くらいは「低位筋間痔ろう」といわれる、肛門周囲の比較的浅いところにトンネルができます。
「坐骨直腸窩痔ろう」と呼ばれる、複雑なものもあります。
参考文献:日本大腸肛門病学会ホームページ
肛門周囲膿瘍の場合、炎症所見が軽ければ、抗生物質で治療可能な場合があります。明らかに膿が溜まっている場合は、サイズに関わらず局所麻酔を行い切開排膿が必要です。
膿瘍が大きく深い場合は、ドレーン(排膿を助けるチューブや糸)を留置することがあります。徐々に排液量が減り炎症所見が改善すると、切開創が閉鎖しドレーン抜去も可能となります。処置を行なっても治癒に至らない場合は、痔ろうや他の肛門疾患が隠れていることがあります。
痔ろうに対しては基本的に手術が行われます。当院では入院・腰椎麻酔下にて、主に①切開開放術(レイオープン法)、②シートン法を行なっています。
術後、坐薬・軟膏で経過観察します。
※ ひもが脱落するまで数ヶ月かかります